2003年1月15日発行
第21回化石研究会総会演題募集 ★2003年6月14日〜15日・金沢大学★ 2003年度の第21回(通算119回)化石研究会総会・学術大会を下記のとおり、金沢大学において田崎和江会員のお世話で開催することとなりました。多数の会員の研究発表と参加をお願いします。 ★第21回(通算119回)化石研究会総会・学術大会★ 期日:6月14日(土)、15日(日) 会場:金沢大学理学部・講義棟 〒920-1192 金沢市角間町 (交通は別項参照) 電話:076-264-5736,FAX: 076-264-5746 日 程 1)総会 2)特集企画:バイオミネラリゼーションとバイオレメデイエーション <その基礎と応用;過去から学び、現在に利用し、将来を予測する> 3)特別講演(P.3参照) 4)一般研究発表:演題募集は下記のとおりです。 演題募集 発表形式は口頭発表とポスター発表です。 申し込み先:化石研究会事務局 〒271-8587松戸市栄町西2-870-1 日本大学松戸歯学部第2解剖学教室気付。電話FAX;047-360-9324 期限:2003年4月30日 必要事項:演題名、発表者名、発表者所属名、口頭かポスター発表かの別、連絡先を記入した用紙。これとは別に、A4紙1頁の講演要旨(演題、発表者名、所属と、本文、1行24字で20行程度。そのままコピーして抄録集とするほか、化石研研究会会誌に掲載する。)を同封してください。 化石研究会総会への交通(金沢大学のホームページから) ●金沢までのアクセス ◇東京方面から 飛行機利用 羽田−小松 1日9便 1時間 ※小松空港−金沢駅連絡バスがある。 JR利用 東京−金沢 上越新幹線,越後湯沢乗り換え・はくたか(ほくほく線経由) 3時間40分。 上野−金沢 急行能登 7時間。 高速バス利用 東京−金沢 1日4便 7時間20分 ※横浜発、八王子発もあり。 ◇大阪・京都方面から JR利用 大阪−金沢 特急雷鳥 2時間30分 高速バス利用 京都−金沢 1日5便 3時間50分 ◇名古屋方面から JR利用 名古屋−金沢 特急しらさぎ 3時間 高速バス利用 名古屋−金沢 1日10便 3時間50分 ●金沢駅からキャンパスまでのアクセス(北陸鉄道バス利用の場合) ◇角間キャンパス<バス停:金沢大学中央又は金沢大学>まで 金沢駅東口11番乗り場発 93・94・97金沢大学行き(兼六園下経由)34分 ◇タクシー 金沢駅から角間キャンパスへ(約25分) 約2,500円 ◇乗用車 北陸自動車道:「金沢東インター」から約30分, 「金沢西インター」から約40分 [宿泊] 金沢大学・角間ゲストハウス 予約手続き@電話にて仮予約をお願します(経理課経理係 264−5067)。A 所定の「使用許可申請書」を経理課経理係に提出してください(宿泊用)。 宿泊の場合,代理申請者(金沢大学の教職員)が使用許可申請書を提出することができますので,各部局の総務係を通じて手続きをしてください。 B 経理課経理係から使用許可書を交付します。C 所定の料金を使用予定日の前日午後3時までに経理課担当係に納付してください。運営諸経費−経理係, 施設使用料−出納係 (いずれも事務局3階) ご予約は利用開始予定日の3ヶ月前から承ります。 ご注意 : 一旦納付された施設使用料は,宿泊を取り消された場合でもご返金できませんので,あらかじめご了承ください。 チェックイン:午後3:00〜午後9:00チェックアウト:午前10:00 門限:午後10:00 料金:S・2100円、T・1800円(1人) 利用申込・お問合わせ・ご相談:金沢大学経理部経理課経理係 電話 076-264-5067 ,5068 11月2日(土) 午前 ミニシンポジウム1 「熱帯・亜熱帯圏の海生無脊椎動物の石灰化」 10:00 -- 10:50 山城秀之(名桜大・国際学部) イシサンゴ類の病気 10:50 -- 11:20 藤田和彦(琉球大・理学部) 大型有孔虫の炭酸塩生産力を決める要因 11:20 -- 11:40 関口記由・佐俣哲郎 (麻布大・環境保健学研究科) 大型有孔虫と軟体動物の殻体有機基質の結晶形成に係る機能 11:40 -- 12:00 小澤幸重(日本大・松戸歯学部)サンゴの生体内における 代謝-----硬組織代替材料の開発 12:00 -- 12:20 菅長美佳・町田貴博・佐俣哲郎(麻布大・環境保健学研究科) 真珠形成遺伝子の遺伝子導入による新品質真珠の作出 特別講演 四ヶ浦 弘 氏(金沢高校教諭) 「琉球弧の古地理と与那国海底遺跡」 15:00 - 15:30 澤志泰正(環境庁・やんばる野生生物保護センター) 沖縄島におけるリュウキュウアユの絶滅と再導入 15:30 - 16:00 太田英利(琉球大・熱帯生物圏研究センター) 東アジア亜熱帯島嶼域における爬虫・両生類の歴史と生物地理:現生生物学的資料にもとづく洞察 16:00 - 16:30 休憩 16:30 - 17:00 伊澤雅子(琉球大・理学部) 「温泉とトウフの環境学 in Kanazawa」(実演と試食もあります) 中道 俊久 氏(石川県工業試験場 九谷焼技術センター) 「九谷焼を科学する」 後藤道治 氏(福井県立恐竜博物館) 「福井県勝山市の恐竜化石 ─調査と研究─」 その他の諸事項 1) 口頭発表では、OHP、液晶プロジェクター、35mmスライドプロジェクターが使用できます。 2) 金沢大学・角間ゲストハウス利用の際、土日は食事なく、レストランやコンビニ店もありませんのでご注意ください。 3) ホテル:金沢市内には沢山ホテルがありますので、各自で予約してください。ただし、駅や繁華街から大学は非常に離れています。土日はバスの便が悪いです。 4) 懇親会:地元の温泉付き旅館での開催を予定しています(会費は6000円の予定)。 5) 昼食:予約をとり金沢風の弁当を用意します(店はまったくありません)。 ★ 次号の化石研ニュースで、プログラムとともに詳細な案内をいたしますが、宿泊予約等は早めに手続きをしておいてください。 博物館の特別展のご案内 ■群馬県立自然史博物館 特別展「アジアの恐竜時代」 (2003年1月18日〜2月16日) 群馬県から産出した恐竜サンチュウリュウをはじめ、アジア各地の白亜紀前期の恐竜化石を展示し、この時代の環境や生態系を知ることができます。同館ホームページは次とおり。 http://www.gmnh.pref.gunma.jp/cgi-bin/odb-get.exe?wit_template=Pu_event_eindex ■群馬県立自然史博物館 第18回企画展「ツノ出せ、ツメ出せ、キバを出せ」 (2003年3月15日〜5月18日) いろいろな動物の角、爪、牙にスポットを当て、その多様性や生物進化のメカニズムなどを紹介します。 http://www.gmnh.pref.gunma.jp/cgi-bin/odb-get.exe?wit_template=Pu_event_eindex ■神奈川県立生命の星・地球博物館 特別展「ザ・シャーク〜サメの進化と適応・ケースコレクションより〜」(2002年12月7日〜2003年3月2日) シャーク・・・"サメ"というと人から恐れられる生物の1つといえるでしょう。サメは軟骨魚類というグループに属し、体の骨のほとんどはナイフで切れる軟骨からできています。しかし、歯だけは違います。私たちヒトと同じエナメル質というかたい組織でできた歯を持っています。サメの歯は化石としても残りやすく、いろいろな時代からサメの化石が見つかっていて、その歴史は約3億8000万年前から続いていることがわかっています。 この特別展では、サメの進化を歯から追っていくとともに、今生きているサメについても紹介します。 http://nh.kanagawa-museum.jp/faq/tokuten/shark/index.html ■豊橋市自然史博物館 収蔵資料紹介展「集めたものいろいろ−糸魚川コレクションより」 (12月7日〜1月26日) 展示:地層・化石・貝類・資料いろいろ・博物図・博物館・その他。同館ホームページはつぎのとおりです。 http://www.toyohaku.gr.jp/sizensi ■光記念館 飛騨展示室特別展示「魚竜・魚類展〜海を制した動物たち」 (平成13年9月10日〜平成15年5月18日) タイ・マグロ・サンマなど、魚は私たちにとって身近な生きものです。その歴史は恐竜よりも古いことがわかっています。本企画展では、時代・環境の移り変わりと共にあらゆる水域に進出し、多様化してきた魚類と中生代の海で繁栄した魚竜にスポットを当ててみました。 いつもとは違う角度からみる魚や、陸の生活から水中生活へ適応するため驚くような変遷をたどった魚竜の謎など。太古の海に対し興味の尽きることはありません。 今回展示の化石を通して生命を育んだ海とその環境に対し、少しでも興味を抱いていただければ幸いです。 ■みなくち子どもの森自然館 特別展「日本の化石」 (2002年12月3日(火)〜2003年3月16日(日)) 「産地別日本の化石800選」の著者。化石採集家大八木和久氏の化石550点をよりすぐって展示します。北海道のアンモナイト化石、東北地方の三葉虫や腕足類の化石、四国のサンゴ化石、九州壱岐の魚化石、日本各地から見つかるサメの歯や貝の化石など日本全国の代表的な化石を一度に見られる特別展です。 開館時間 9:00〜16:30 休館日 毎週月曜日(祝日の場合はその翌日)、祝日の翌日(土日の場合は開館) 料金 大人200円、小・中学生100円 問い合わせ 電話0748-63-6712 shizenkan@town.minakuchi.shiga.jp ■昆虫・貝化石展(8月1日〜2003年2月28日) 世界中の珍しい化石が一堂に集められ展示が行われます。恐竜の骨・歯、アンモナイト、三葉虫、巨大魚などの化石約130点の他、世界最大級の二枚貝・オオシャコガイなどの貝約120点、セアカゴケグモなど昆虫約1200点が紹介されます。また、今年からアルゼンチンの大隕石も展示されます。入園無料。 会場:柏原市玉手町 柏原市立玉手山公園「ふれあいパーク」 大和路線「柏原駅」から近鉄南大阪線「道明寺駅」下車、徒歩15分 問い合わせ:柏原市役所公園緑地課 0729-72-1501 http://www.mediagiga.com/kansai_event/e_osaka.htmlより ■東海大学自然史博物館 特別展「牡羊のつの?アンモナイト化石」 (1月2日〜4月6日) 牡羊の姿のアンモン神の角ということでアンモナイトとなづけられたよく知られている化石について、今年の干支ということもあり、焦点をあてて展示しています。標本は日本化石資料館のコレクションを中心に50点以上展示されています。土日祝日(正月休みと春休みも含め)、化石クリーニングやレプリカ作成もできます。 http://www.scc.u-tokai.ac.jp/sectu/sizensi/index.html ●化石研・役員の推薦のお願い 現在化石研には運営委員、編集委員、事務局、会長がいて総会で選出されます。これまで事務局長が中心になって原案を作り提案してきました。昨年の沖縄例会の折、 運営委員などはできれば半数くらい毎回交代してやりたいとの意見が出ました。そこで、これはと思う方を、自薦他薦を含めて事務局までご連絡ください。全員で担う化石 研を作れればと存じます。むろん総会に出席される方はその場での推薦も可能です。是非よろしくお願いします。 化石研究会事務局・小澤幸重 連絡先 日本大学松戸歯学部解剖学教室 電話 FAX:047-360-9321 [化石研究の道具No.4] 双眼・ルーペ : SUPER SCOPE 用途:化石の観察やクリーニングのさいに使用する拡大鏡。小さい化石は実体顕微鏡を使用するとよいが、中〜大型の化石をよく見るには、この双眼ルーペが有効である。この種の製品としては、手術用のものやツアイス製の高価な双眼ルーペもあるが、私見では大差がないと思う。また、強い老眼鏡を使う手もあるが、焦点(ワーキング・ディスタンス)に問題がある。 特徴:この双眼ルーペは、主に歯科治用に売られている。このルーペのいいところは、まず軽いので長時間の装着にもあまり苦にならない。また、レンズのまわりが遮蔽されていないから開放感があり、装着したままでレンズの脇から裸眼で見ることもできるのがよい。装着のバンドも改良が重ねられており、便利でかつ耐久性がある。 応用:紹介者は、化石のみならず、解剖に使用するほか、子どもの歯を磨くときにも使用している。光の入らない対象物や口の中の場合は、この双眼ルーペの上に、登山用のヘッドライト(軽量のLEDヘッドライト)を二重に装着するとよい。 価格:7500円 製造販売:販売は潟Lクタニ(和歌山市杉ノ馬場2-71,電話0734-32-7135) 製造元は旭光学 入手方法:歯科材料店か開業歯科医に依頼するのがよい。 (小寺春人) [本の紹介] 暴走する遺伝子、人類はパンドラの箱を開けてしまったのか 岡田正彦著 平凡社新書161 189頁 700円(税別) 2002年11月発行 最近「某宗教団体がクローン人間誕生に成功」というショッキングなニュースが流れた。ポストゲノムの時代に突入し、遺伝子工学による医薬品、遺伝子組み替え食品など遺伝子ビジネスが私たちの身の回りに押し寄せている。人類や地球の生物界にとって本当にこれでいいのか、と心配になる今日このごろである。 遺伝子に関する本も山のように出版されているが、この本は中でも批判的なものの1冊である。遺伝子とそれをめぐる機構は長い生物の進化を経て現在に伝えられたものであり、今後の進化の基礎でもある。ヒトのゲノムの半分近くを占めるという「ガラクタ配列」の役割をはじめ、まだ解らない点はおおい。 市場経済万能主義による遺伝子ビジネスの暴走によって、取り返しのつかない失敗をしないために、私たちはより賢くならなくてはいけない。古生物学の視点から最近の遺伝子工学の進歩とそれに関する問題点を見るためにも、本書は有益と思われる。内容は一般むけで文章はわかりやすい。著者は新潟大学大学院教授で予防医療専攻。目次概要は次のとおり。遺伝子幻想の時代、遺伝子とは?ーどこまでわかっているのか、遺伝子ビジネスの暴走、遺伝子治療の幻想、遺伝子改造の危険、われわれの責任とは。 (笹川一郎) 進化発生学 ボディプランと動物の起源 ブライアン・K・ホール著、倉谷滋訳 836頁、工作舎、2001年発行 10000円 本書は1998年発行の原書Evolution Developmental Bioligyを翻訳したものである。進化論、遺伝学、発生学、形態学を結びつけた大作である。著者は発生学の研究者であるが、特に、頭部形態発生、神経堤細胞の分化に関する数多くの研究がある。脊椎動物の骨格系に関する研究もある。本書は第8部に分かれており、「進化と発生、動物門と化石」、「形態と機能、胚と進化、遺伝システム」、「発生する胚」、「進化における胚」、「胚、環境、そして進化」、「発生は進化する」「パターンとプロセス、時間と場所」、「原理とプロセス」からなる。古生物学に関するバージェス頁岩から分子生物学の遺伝子に関する記載と幅広く、個体発生と系統発生を結びつける著作は少なく、進化に興味をもつ会員に一読をされることを薦める。 (三島弘幸) 動物の発育と進化 時間がつくる生命の形 ケネス・J・マクナマラ著、田隅本生訳 410頁、工作舎、2001年発行 4800円 本書は1997年発行の原書Shapes of Times The Evolution of Growth and Developmentを翻訳したものである。懇書もヘッケルの反復説を論じており、訳者が論じているように、日本やもちろん世界的にも類例の稀な、いっぷう変わった生物学書である。系統発生に興味をもつ会員にお薦めする。 (三島弘幸) Developmrent, Function and Evolution of TeethEds. M.F. Teaford, M.M. Smith, M.W.J. Ferguson 314頁,Cambridge University Press, 2000年 本書は1994年のシンポジウム International Congress of Vertebrate Morphology(4th)をまとめたものである。歯に関する遺伝子の問題,組織の問題(発生と進化),歯の形と歯列の進化,歯の形態と機能が最新のデータをもとにまとめられており,興味深い。 (三島弘幸) [学会案内] American Association for Dental Research/Canadian Association for Dental Research: March 12-15, 2003 , San Antonio, TX, USA: www.dentalresearch.org. International Association for Dental Research: June 25-28, 2003, Goteborg, Sweden:. www.dentalresearch.org. Modearn Microscopy/ Scanning 2003 May 3-5, 2003, San Diego, Calfornia, USA sacnning@fams.org ![]() |